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良きセールスパーソンとは

昨日、都内の家電量販店に買い物に行きました、TVを買いに

家電量販店といってもいろいろありまして、いい感じで流行っているところもあれば、僕が昨日行った店のようにちょっと閑古鳥が鳴いているお店もあります。昨日の店は各フロア、店員さんだけが手持ち無沙汰そうにしていて客がほとんど入っていないお店でした。

そういうお店を見ると、なんだか応援したくなってくるんですよ、流行ってほしくて。っていうのも、リアルの店舗って街のインフラだし、すごく価値があると思うんですよね。特に本屋さんとかがそうだと思うんですが、家電量販店も例外ではない。こういうお店が存在する街ってステキだと思うんですよ。家電であれば、リアル店舗だからこそ実物を見たり、手に取ったり試したりすることが出来る。お店が街から無くなったら大変です。だから、リアル店舗が少しでも長く存続出来るよう、なるべくネットではなくリアル店舗でモノを買うようにしています。

そんなこんなで、買う気満々でお店に入り、TV売り場をウロウロしていた店員のおじさんに声をかけました。

「すみません、今、家を建てていまして、壁掛けTVを買いに来ました」
「あ、壁掛け、、、、ですか。。。。。壁掛けの場合、壁に付ける金具が必要なんですよね。。。。。。。。」
「はい、そうですよね。金具、付けます」
「あ、そうですか。。。。それならまあ、大丈夫だと思いますけど。。。。。」

なんでしょうね、このネガティブ感。せっかく買おうと思っていた気運もだんだんしぼんできます。
その後のやり取りも、なんだか気が滅入る感じなんですよ。やれ液晶はダメだとかなんとか言いながら、一度も笑顔を見せないし。

まあ、かく言うこのブログ記事も今のところ結構ネガティブ目なのであんま人のこと言えないんですが、やっぱりこう、ポジティブな感じでモノを売ってほしいんですよね。こっちも買いたくて来てるわけですから。

壁掛けの場合、普通のTVと違い、いろいろと考えなきゃいけないこと、やらなきゃいけないことがあるのはもちろん分かります。例の金具も必要だし、壁を補強しておく必要もあるし。家に届いたときの設置をどうするか、という問題もあります。でも、そういった課題を一つ一つ乗り越えていけばいいわけじゃないですか。だから「○○が無いと出来ない」的なスタンスではなく「○○があれば出来る」的なスタンスで来てほしいんですよね。

これは、我々通訳者にもそのままあてはまると思います。マジメだからか緊張してるからかなんなのか、偏頭痛持ちの般若みたいな表情で現場入りしたりZoomに参加する通訳者もいます。案件に至るまでの各種やり取りのときも怖いというか、楽しそうじゃないし。そうじゃなくて、なるべく楽しそうな雰囲気でやったらいいと思うんですよ、場を成功に導く役割を担う我々通訳者としては。

確かに、例えば各種手順やリスクを認識しておくことこそがプロフェッショナリズムだとも言えます。だからこそ(あれはどうなるんだろう、これは大丈夫か)みたいにいろいろ考えちゃって、だからこそなかなかポジティブな感じになれないというか、浮かれてる場合じゃないみたいな、そういう感じも分かるんですよ。でもですよ、例えばパイロットとか手術の執刀医が不安に満ちた表情・言動をしていたら乗客・患者も不安になりますよね。だから、各種リスク認識はプロとしてもちろんちゃんとした上で、でもそうした不安をお客さんには感じさせなくていいと思うんですよね。

頭の中ではネガティブ面のケアをちゃんと行いつつ、表面的にはポジティブにお客さんを支えるのがいいセールスパーソンだと思います。




by dantanno | 2025-07-18 08:18 | 提言・発明 | Comments(0)

通訳・翻訳者 丹埜 段(たんの だん)のブログです。IRを中心にビジネス・ファイナンス系を専門としています。 通訳会社IRIS経営。http://iris-japan.jp


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