仕事の不満を解消する方法
2022年 08月 18日
通訳・翻訳に限らず、仕事を心地よく行うためには「料金・レートの調整」が不可欠。国の政策において、税額・税率を上げ下げすることでいろいろな効果が得られるがそれと同様、ビジネスにおける「価格」というのはとても便利で有効なツール。
さて、我々が仕事で不満を感じるとき、それにはいろいろな原因があるわけだが、
「やっている仕事の大変さの割に報酬・評価が少ない・低い」
ことに起因する不満も多い。
つまり、報酬を上げれば(クライアントに料金を上げてもらえば)事態は解決する、ということも多いのだ。
言い換えると、仮にそれが大変な業務であったりイヤな仕事であったとしても、報酬がべらぼうに高ければ引き受けてもいいと思うかもしれないし、むしろ「ぜひやりたい!」「おいしい♪」と感じるかもしれない、報酬さえ高ければ。
だから、いつも言っているように、不満があるならTwitterやFacebookでグチってないでw、値上げすればいいのだ。
大好きな仕事、当方を大事にしてくれるクライアントの仕事であれば料金が安くても引き受ければいいし(おもしろいことにそういうホワイトな仕事ほど報酬も高かったりする)、億劫な仕事、当方を大事にしてくれないクライアントの仕事は超割高にすればいい(これまたおもしろいことに、そういうブラックな仕事ほど提示される料金は安い。で、相手が料金の引き上げに応じないのであれば断ればいいのだ、独裁者からの命令でもあるまいし)。
さて、ここで問題となるのは、クライアントが必ずしも値上げを受け入れてくれない、ということだ。値上げには大きな効果があり、それが事態好転のカギを握るだけに、これは結構厄介な問題だ。
なぜそうなるのか。なぜクライアントが値上げを受け入れてくれないのか。
端的に言ってしまえば「クライアントが当方の実力を高く評価していないから。代わりがきくと思っているから」これに尽きる。
ではなぜクライアントはそう思うのか。それは
①クライアントの誤解、認識不足であることもある。つまり当方はものすごく高い能力・実力を有しているにもかかわらずクライアントがそれを認知していない、というもったいないケースもある。その一方で
②実際に当方が実力不足
であることもある。で、実力不足なのであれば、これまたTwitter・Facebookでグチってなんかいないで、実力を向上させる取り組みを行えばいいのだ。
もし当方の実力不足が大元の問題であり、それがためにクライアントは当方を軽視し、だから料金の引き上げに応じず、だからこそ冒頭で書いた「やっている仕事の大変さの割に報酬・評価が少ない・低い」という問題が結果的に生じているのであれば、だとしたらその問題の原因は「仕事」や「クライアント」ではなく自分自身にあるわけで、それを他者のせいにしようとするのは責任転嫁であり問題の外部化に過ぎない。それだといつまでたっても問題は解決しない。
実力を上げ、力を付け、クライアントからの好評価を勝ち取り、料金を引き上げ、仕事内容と料金のバランスを好転させ、仕事の不満を解消し、仕事を楽しみたい。結局近道など無いのだ。