僕の「通訳者デビュー」
2013年 09月 07日
サラリーマンを辞め、フリーランスの通訳者になりました。
(まずは通訳エージェントに登録!)
ということで、電話してみました。
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「初めまして、丹埜と申します。
これこれこういうわけで、この度フリーランスの通訳者になりました。
まだ通訳の経験は特に無いんですが、登録させていただければと思いまして。。。」
「じゃあ、通訳業務の経歴書を送ってください。」
僕の中で、
「はい、かしこまりました。」的な納得と、
「おい♪」
的なツッコミが、同時にこだましました。
経験無いのに経歴書。。。
とりあえず何か書かなきゃいけないので、「通訳業務経歴書」と題しながらも、「経歴」以外の内容にフォーカスした、なんだかヘンテコな経歴書が出来上がりました。
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メールで何度かやり取りした結果、
「とりあえず、一度来てください」
ということに。
面談当日。
そのエージェントは、通訳者の派遣はもちろんのこと、国際会議全体の運営など、幅広く手がけている大手のエージェントです。
ちょっと緊張気味に門を叩きました。
一通り話を終え、「で、どう進めましょうか」的な流れに。
「まだご経験がほとんど無いということで、通訳案件をご紹介するのは正直なかなか難しいかと。。。」
僕の中で、
「はあ、そりゃそうですよね。」的な納得と、
「おい♪」
的なツッコミが、同時にこだましました。
(仕事の経験が無いから、仕事を紹介できない。
じゃあ、オレはどうやって仕事の経験を積むんでしょうか?)
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(これはきっとビジネスになる)
と思いました。
仕事の経験が無いのに仕事を求める側の、切羽詰まりながらもある意味矛盾した状況と、
「仕事の経験が無いから仕事を紹介しにくい」という、ごもっともながらもこれまた矛盾した状況と、
この2つをうまくつなぎ、解決することが出来れば、付加価値になると確信しました。
そして、エージェントにとって「通訳者をデビューさせる」ために必要なものを、今のうちから準備していこう、と決めました。
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「まあ、しばらく様子を見ましょう」みたいな、牧歌的な感じで話がまとまりつつあったそのとき。
エージェントの方が、ポロッと漏らしました。
「あのーーー、
通訳案件というわけではないんですが、今度弊社が運営を任された国際会議がありまして、その受付・誘導スタッフのお仕事があります。一応、必要な人数は既に確保してありまして、その方々の時給は1,500円なんですが、予備のスタッフとして、時給1,200円でいかがでしょうか。」
(通訳じゃないじゃん)
と思いましたが、その国際会議の場にきっと通訳者はいるはず。
「一歩でも通訳に近づきたい。そのためには、どんなことでもする」
と思っていたので、まさに渡りに舟の、とても魅力的なお話でした。
それに、どうせスケジュールはまっさらです。
「ぜひお願いします!」
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その2週間後。
国際会議の当日になりました。
<続く>