未来を「勝ち取る」仕事
2012年 12月 27日
「当時、誰もが『うまく行くはずがない』と言った」とか、
「全員反対の中、押し切った」と、
起業した頃を振り返って言うことが多い。
それに対し、思うことは以下4点:
1. 分かる
2. それを言っちゃうと・・・
3. 当たり前でしょ
4. 自分(オレ)が恥ずかしい
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1. 分かる
誰もが『うまく行くはずがない』と言う中、リスクをおかして挑戦し、
全員が反対する孤独の中、がんばり続けて成功したわけでしょ?
それは痛快だろうし、成功した起業家がそう言いたくなる気持ちは、
まだ成功していない僕でさえも分かる。
2. それを言っちゃうと・・・
以下、架空の例え話です。
友達 「ダン、あのさあ、俺、こういうビジネス考えてるんだけど、どう思う?」
彼のビジネスプランを真剣に聞き、僕なりに考える。
想定出来るリスクを指摘し、危険の割には成功する可能性が非常に低いと思うため、
彼のためを思って「うまく行かないと思うから、やめておけ」とアドバイスしたとします。
その後、、、
彼が結局、そのビジネスに挑戦することにしたとしましょう。
風の便りで、その事業が成功していることを知り、
D (あいつ、スゲーな・・・)
と思っているところに、彼が本を出したとします。
書店で平積みされていたその本の帯には
寛容な読者諸氏がどう思うか分かりませんが、僕だったら
D (次、何か相談されたら、絶対何も考えず
『うん、うまく行くと思うよ♪』って言おう)
って思うだろうと思います。
(注:あくまでも一例として岩瀬さんを取り上げました。)
3. 当たり前でしょ
今日、やるべきことをこなすだけで精一杯の人は、起業家ではない。
明日起きることを予知するだけであれば、それはただの予言者であって、起業家ではない。
起業家というのは、未来を夢見て、それをたぐり寄せ、未来を勝ち取る人のことを言うんだと思う。
おとなしく運命に従うのではなく、自らの手で運命を変える人。
(一方その分、普通の人が我慢出来たりこなせたりする仕事が我慢出来なかったり、こなせなかったりする面があると思う。)
多くの人が「不可能だ」と断言することを実現するのが我々起業家の仕事なんだから、
それが無事実現した暁に
「誰もが『うまく行くはずがない』と言った」
って言っちゃうのは、、、
なんだか釈然としないものが残ります。
これ、例えがヘンかもしれないけど、
プロボクサーが素人を殴ってるような印象を受けます。
未来を夢見て、それを勝ち取る仕事をしている我々起業家が、
未来を予見しなかった一般の人を指して
「みんなは当時反対した、無理だと言った」
って、そりゃ当たり前だろうというか、それを言うのはフェアじゃない気がする。
4. 自分(オレ)が恥ずかしい
エラい順に並べると、
1. 事業を成功させて、「当初はみんなが反対した」って言わない起業家
2. 事業を成功させて、「当初はみんなが反対した」って言う起業家
3. まだ何も成功させていないオレ
恥ずかしい。。。
ただ、「成功」した後だと忘れちゃうといけないので、まだ成功していない今のうちにこうしてちゃんと書いておこう、と思いました。