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通訳コーディネーターは、なぜコロコロ辞めるのか: 完結編

通訳業界が抱える利益相反問題。
解決策は?

たくさんあるので、一覧にしてみました。
( )内は、その解決策の担当者。



価格面
1.(クライアント) あまり、「安くしろ、安くしろ、安くしろ」って言わない。いいものには、ちゃんと対価を払う 
2.(通訳者) クライアントが「これだったら、もっと払ってもいいなあ♪」と思うほど、感動的な通訳をする。「安くしろ」って3回も言いたくなるような通訳はもうやめる 

上記2つによって、まず業界に流れるお金の絶対量を増やす。
そうすれば、エージェントの心にも少しだけ余裕が生まれる。


そして、コレが一番のキモかも
3.(エージェント経営者) 料金体系を変える。料金体系次第で、おかしな利益相反はMinimize出来る。IRISはいずれやるんで、よければ一緒にやりましょう。 

平行して、業界内の意識改革。

通訳者とエージェントの関係
4.(エージェント+通訳者) 一体化。「エージェント」と「通訳者」って分けて考えるから、利益が相反する。そうじゃなくて、「我々通訳サイド」みたいな位置付けにして、一体で考える 
5.(通訳者+エージェント) 「通訳者はエージェントの下請け」という意識をいい加減捨てる 

将来的には、意識を変えるだけでなく、本当に商流を変える。

Who chooses who?
6.(クライアント) 通訳者選びの主導権を、エージェントから奪取する。「通訳なんて誰でもいい」はやめて、いい通訳者を指名する。 
7.(通訳者) エージェントに選ばれて喜ぶのではなく、クライアントに選ばれて喜ぶ 

最後に、エージェント(IRISに対する自戒)。間に入るのであれば、それなりにがんばりましょう。

エージェントの付加価値
8.(エージェント) 「指名隠し」は絶対に、絶対にしない。自分の付加価値に自信があれば、「ご指名ですよ、おめでとうございます!」って言えるはず。自信が無いなら、もっとがんばるか、マージンを下げる 



上記の通りです。
みなさんが興味無いことを書いてもしょうがないので、もし番号をリクエストをいただければ、その解決策について補足させていただきます。



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僕がこれまで出会ってきた通訳コーディネーター。
全員じゃないけど、その多くは、Frustrationを感じているように見えました。

通訳コーディネーター1人では、業界を変えることは出来ない。

でも、通訳エージェントと通訳者がタッグを組めば、、、
そして、それにクライアントも肩を貸せば、革命を起こせると思っています。



「革命」ってのは、何も一夜にして、業界のあり方を激変させることとは限りません。
そんなこと出来ないし(笑)。

徐々に、みんなが気付かないうちに少しずつ。
いつか、業界が変わっていて、周りが「あれっ?」ってなればいいわけです。



通訳・翻訳業界がより良くなるためには、やはりそこの住人である我々みんなが変わらなければいけない。
訳者とコーディネーターは、Entityのカベを取り払い、より良い業界を目指して共にがんばりましょう!

We can do this!
by dantanno | 2012-10-12 00:29 | 通訳 | Comments(3)
Commented by efendi at 2012-10-12 16:34
5.に関してはまったくもって同感です。
4.に関して、これは現在のIRISのこと?IRISは自社通訳者を7名抱えるエージェント、ですよね?
実は、自分の無恥さを晒すようですが「そうあって当然」という思い込みで生きておりました。最近ある仕事を受けて初めてエージェントがどうやって通訳者を見つけてるのか(ネット広告とかで安易過ぎ)知ったわけですが。特にマイナー言語は良い通訳者を見つけるのは困難かと思いますが尚更その通訳者の能力レベルを知るべき、と思ってます。
エージェント専属の通訳者というのはフリーランスなのか、エージェント雇用なのか、この業界はどういうのが「普通」なのか教えてください。
※ちなみに私の周囲はエージェントに叩かれまくった低賃金で日雇い労働者のようにあぶく銭で働く通訳者がわんさかおり、企業は社員として社内通訳者を抱えていますが基本は通訳というよりは雑用兼、です。
Commented by dantanno at 2012-10-12 18:43
efendiさん、どうもありがとうございます。
4.についてですが、IRISでは通訳者との一体化を強く推し進めています。当社の通訳者は、専属ではありませんが、ご自分とIRIS事務局をある程度On the same boat的に考えてくれていると思います。
IRIS以外のエージェントにおいても、こうした一体化が実現出来ているところもあれば、そうでないところがあると思います。

通訳者の登録・雇用形態ですが、この業界では、多くの通訳者がフリーランスだと思います。
専属制度は、一部の大手エージェントのみ実施しています。(あ、あと、IRISの僕も「専属」だ(笑)。)
Commented by efendi at 2012-10-14 03:50
なるほど、この業界の現状が分かりました。専属制度に則って仕事をするにはかなり能力的にレベルが高そうな感じですね。いや、その人のレベルに合わせてエージェントがきちんと仕事を割り振ってくれるのかな、それはそれで安心かも。
Danさんは専属兼雇用主としていろいろと大変ですね、御苦労を察します(笑