You only have to live
2013年 08月 25日
今でもめんどくさいですが、昔はもっとめんどくさかった。
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大学時代。
友人たちと飲んでいるときに
友 「ああ、明日一限行かなきゃ。。 うぜーなあ」
こういう、何の問題も変哲も無い発言にピクンと反応してしまうんです。
D 「行きたいから行くんでしょ。」
友 「いやいや、行きたくないよ。でも、行かなきゃいけないじゃん。」
D 「明日の一限も、そもそも大学も、『行かなきゃいけない』んじゃなくて、『行きたい』んでしょ?」
話は噛み合わず、場はしらけ、「そろそろ帰ろうか・・・」となります。
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その後、社会人になりました。
会社の新人研修で、名刺の渡し方とか、会社の沿革などを学びました。
その一環で、英語のクラスもありました。
同期には、僕以外にも帰国子女の人とか、「アメリカの大学を出ました」みたいな人がいました。
そういう人たちはみなペラペラで、「いまさら英語」という感じでもありません。
ですので、我々は英語そのものではなく、英語でのプレゼン術とか、そういうことをトレーニングしました。
講師は、研修会社から派遣された、アメリカ人のお兄ちゃんでした。
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ある日の講義。
「ハーイみんな。
今日は、『自分はどういう社会人になりたいか』というテーマでプレゼンしてみよう」
とのこと。
一人ひとり、英語でプレゼンしていきます。
「早く実務を身につけなければいけない」
「上司や先輩の期待に応えなければいけない」
「会社に貢献しなければいけない」
みんなのプレゼンを聞き終わった先生は、「とてもよかった」と褒めてくれた上で、
Don't say "I have to".
You only have to live.
と言いました。
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僕を含め、何人かの同期がプレゼンで
"I have to 何々"という表現を使っていました。
それに対し先生は、
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Don't say "I have to".
You only have to live.
(訳例)
"I have to 何々(「何々しなければいけない」)"って言うな。
お前たちが「しなければいけない」のは、生きることだけだ。
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と言ったんです。
この"You only have to live"という言葉を聞いたとき、すごくあたたかい気持ちになりました。
この言葉に対する、僕なりの解釈は:
「我々が『しないといけない』のはただひとつ、生きることだけ。
それ以外のすべての行動は、『しないといけない』からではなく、『やりたい』からやる。そうじゃないのか?」
でした。
僕がずっと無意識に感じていて、どこぞの飲み屋で友人にからんでまで言い表したかったことを、
You only have to live
たった5 wordsで、こんなにも的確に、こんなにも美しく表現出来るなんて。。。
自分の器の小ささ、そして表現能力の欠如を恥じるとともに、言葉のもつ力を実感したのと、人生の指針を新たに手に入れた喜びを感じました。
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生きる上で、行動を選択する場面が多々あります。
そのとき、どういう行動指針に基づいて判断するか。
出来る/出来ない
しないといけない/しなくていい
そして、
やりたい/やりたくない
どれも大事だけど、自分はこの3番目の
やりたい/やりたくない
を一番大事にしていこう、とこのとき決めました。