たんのだんのブログ

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東電がんばれ!

東電、がんばっています。

福島に「復興本社」を置き、賠償や除染、復興支援に向け、4000人態勢で臨むとのこと。
また、賠償に充てるため、10年間で3兆円を超えるコストを削減。
電力自由化を先取りし、発送電および電力の小売り販売部門を分社化する案も検討中。



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今の日本で東電を擁護する意見を言うのは、
今の中国で日の丸を掲げて走り回るのと同じぐらい馬鹿げた行為。

海外投資家が言うところの
「ダウンサイドあって、アップサイドなし」
そのものだと思いますが、まあ書いてみます。



考えてみれば、このブログって別に誰かを否定したり、説得したりするために書いてるわけではないし、
誰かによく思われようと思って書いてるわけでもない。

ってことは、思ったことを素直に、別に目的もなく書いてもいいのかな、ということで書いてみます。



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社会人になって、初めて受け持ったお客さんが東電でした。
東電・東ガスに、アラスカで採れたLNG(液化天然ガス)を売る仕事をしていました。



東電本店燃料部、および南横浜火力、富津火力の方々に大変お世話になりました。
スカした外人顔した社会人1年目の僕に、LNG受入基地の方々はみな親切に接してくれました。
みな、読者のみなさんと同じ人間で(笑)、ちゃんとしたいい人たちばかりです。



その後、紆余曲折を経て、IR通訳者になりました。
再びお仕事をご一緒するようになった東電の方々は、やはり立派な方々ばかりでした。



前回の記事で書いた通り、どの会社のIR担当者もかっこよく見えますが、
東電の場合は特に、国のエネルギー・電力政策の担い手としての自負と気概を感じました。



それが、、、
このようなことになって、本当に残念に思っています。



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原発の話をする前に、それと絡み、東電に対してよく向けられる官僚的(Bureaucratic)という批判について考えてみました。

東電が官僚的?
うーん、確かにそうかもしれません。

でも、僕はその方がいい

東電みたいな会社が、超前例にならわず、ベンチャースピリット満載だったら・・・



東電 「ねえねえ、なんかこういう新しいの思いついたから、ちょっとやってみない?
いいじゃん、大失敗しても。またゼロからがんばればいいんだからさ♪
レッツ・チャレンジ!あ、失敗しちゃった♪」


みたいなノリで電力事業を遂行されても困ります。

ことは、一国のエネルギー、および電力、そして原発が絡む重大事です。

もちろん、官僚的であるがために今回の事故を防げなかった、という面もあるのでしょうから、
そこはぜひ改めていただければうれしいですが、
東電管内で住み働くものとして、ぜひ今後とも基本的なスタンスは官僚的、慎重・堅実であってほしいと願っています。



あと、思うんだけど、
東電を「官僚的だ」と批判する我々の会社・組織はどうか。

自身が完璧じゃなければ人を批判してはいけない、なんて思わないけど、
どんな組織にも欠点はつきもので、東電の場合はそれが「官僚的」という点なのでしょう。
それを、自分の欠点を棚に上げて、あまり鬼の首を取ったようにあげつらうのはどうなのか、と思います。



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さて、肝心の原発事故。
これが、東電がみながうらやむ一流企業から、内幸町の本社を警察に何重にも護衛される企業に成り下がってしまった原因です。



東電の何がいけなかったのか。

それは、一言で言えば
「ここまで大きな津波が来ることを想定していなかった」
ことに尽きると思います。

震災後、ボロクソに批判され続けている「想定外」という言葉も、これを表していると思います。

もし、あれだけ大きな津波が来ることを想定していれば、、、
コストが高くても原発を内陸に作ったかもしれないし、
もっと高い堤防を作ったかもしれないし、
あるいは非常用電源設備だけでももっと内陸に設置したかもしれない。

でも、それをしなかったのは、そこまで大きな津波が来るとは思っていなかったから。

その結果として原発事故が起こり、多くの人が困って、みんなから憎まれるようになってしまった。






だとしたら、

オレも同罪だなあ・・・


って思います。





みなさんはどうか分かりませんが、僕は正直、ここまで大きな津波が日本を襲うことを想定していませんでした。



僕の場合、たまたま東電と違って世に与える影響力が全然無いため、
僕が津波を想定していなかったとしても誰も被害を被らないだけで、表面上は僕は無罪ですが、
津波を想定していなかったという意味で、犯した罪は東電と全く同じだと思います。





では、東電と僕以外で、他にあんな大きな津波を想定していなかった人はいないのか。



東北の沿岸部で商売をしていた人たちはどうか。
バス会社、自動車教習所、飲食店、・・・・・。
いずれも多くの犠牲者を出しています。



また、そもそも東北沿岸部に町を作ろうとか、そこに住もうと思った人たちは、
はたして津波を想定できていたのか。



こう考えると、
あれほどの津波が来ることを想定できておらず、その結果死者を出したり、大きな被害を出した
会社・人は、東電以外にもいくらでもいるような気がします。



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震災の件よりもさらにマクロに考えると、原子力行政そのものの問題もあると思います。
全ての責任を東電および政府や一部の役人に押しつけたい気持ちは僕にもありますが、
残念ながら、一日本人として、自分もこれまでずっと原発推進に荷担してきた、と認めざるを得ない。
今になって、「原発反対!東電、菅さんふざけるな」と言うことは、僕にはとても出来ません。。。



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震災の後、東電の清水社長(当時)が避難所を訪れた際、被災者に
「清水、土下座しろ!!」
と怒鳴られ、廊下の片隅みたいな所で、ご一行みんなで土下座させられていました。

あれを見て、オレが被災者だったら、確かに怒りの矛先がほしいだろうなあ、と思いました。
自分が被災者だったら、、、いや、僕も日本人なので被災者なんですが、
もっと直接の被災者であれば、熱心に東電バッシングに加わっていたと思います。

やり場のない怒りや悲しみの矛先を求める、という意味では、関東大震災の後、多くの朝鮮人の方々がデマにより、理由もなく殺されたのとちょっと似ているのかもしれません。



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東電のみなさん。
世はアンチ東電一色ですが、僕みたいなのもいることを忘れないでください。

そして、東電を応援しているのは決して僕だけじゃないと思いますが、それを口にしてしまうと、周りになんと言われるかが恐くて言い出せない人も多いと思います。



我々日本人全員がこれまでの原発偏重を反省し、新しいエネルギー・電力政策のあり方を求めている中、東電が担う役割はいつにも増して重要になります。
特に、燃料部や火力基地のみなさんのがんばりが大事だと思います。

東電がんばれ!
by dantanno | 2012-11-04 17:49 | 提言・発明 | Comments(0)