考えるエージェント
2012年 07月 12日
僕もしかり。
通訳についても、プライベートについても、IRISについても。
ここでいう「問題」は、必ずしも"Problem"ではなく、
Issueとか、Challengeとか、そういう「問題」も含みます。
考える。
ある問題(問題Aとしましょう)について、ひたすら考える。
考えても考えても、答えが出ない。
だから、さらに考える。
どんなに考えても、答えが出ない。
もちろん「答え」なんて無いわけで、
「あ、答えなんて無いんだ・・・」
って気付いたところで、ようやくレベル1。
さらに考える。
どんどん考えていくと、あるとき、
問題Aについて、この世でオレ以上に考えてる人はいないんじゃないか(笑。当社比。)
と思う瞬間が来る。これで、レベル2。
ここまでたどり着くと、問題Aについて、世で語られている意見が、なんだかとてもチープで浅はかに思えてくる。
チープで浅はかに思える原因は、もちろんその意見の語り手たちの頭が悪いからではなく、その人たちが問題Aを
本当に、心底、自分のこととして考えていないから
(このことからも、世で成功するかどうかというのは、頭の優劣とかではなく、
どれくらいOwnershipを持てるか、どれくらい、それを「自分のこと」として考えられるか、にかかっていることが分かる気がする。)
さらに考える。
喫茶店で。
駅のホームで。
夜、ベッドでウトウトしてるときも。
それとは全く無関係の行動を取っているときも、
頭の片隅で、問題Aのことを考え続ける。
問題Aについて、あまりにも考え続けすぎたので、
そろそろ、A以外のことを考えたい!
と感じるようになる。
これで、レベル3。
気分転換に、Aとは全く無関係の、Bという問題についてちょっと考える。
そんなときですね、問題Aについて、ひらめく(ブレイクスルーする)のは。
あ、そっか・・・・・・・・
って。
大抵は、そもそもの前提(注:自分で設定したもの)が間違っていた、というのが多い。
あるいは、
なんでXは**なのか
って考えてたのが、実は
なんでYは**ではないのか
と考えるべき問題だった、ってことに気付くことも。
そうか、その視点があったか。
ってことは、そう考えると、、、
この時期が一番楽しくて、ワクワクしますね。
自分にとって、未開の領域を開拓してる実感があるから。
そして、ブレイクスルー後の枠組み組み立てが一通り終わり、
その枠組みに基づき、いよいよ行動/運用開始。
これでレベル4。
しばらくやってみて、いい感じに行くと思われかけたある日・・・。
ある細かいことから、上記枠組みの重大なほころびが発覚する。
その「細かいこと」というのは、運用上のちょっとした例外だったり、誰かの何気ない一言だったり、
問題Aとは無関係の問題Bについて感じた矛盾だったりする。
そのおかげで、さっきまでいい感じに思われた、当初のブレイクスルー(+それに付随する枠組み)が、
いかにチープで浅はかだったか、ということに気付く。
これでようやくレベル5。
ここからさらに考えて、次に出てきた発想
これが、本当におもしろいし、なかなかブレない。
こういう経路を経た発想であれば、それに基づいて勝負に出てもいいんじゃないか、と思う。
IRISでも、このプロセスを経て産み出された発想がいくつかあります。
主に、通訳者とエージェントの関係について。
・ 通訳者は、エージェントの下請けではなくお客様
・ クライアントが払う通訳料金は、実は通訳者のもの
・ 通訳者がエージェントに払うフィーは、通訳者が決めるべき
・ モラル違反なのは、「直接取引したい」と思うクライアント/通訳者か、それとも、
お客様にそう思わせてしまう上に、それを(自分の利益のためだけに)禁じるエージェントか
・ 通訳者は、「エージェントに選ばれる」のではなく、「クライアントに選ばれる」ことを目指すべき。
そうすれば、エージェントに対して優位に立てる
このヘンの考え方は、起業前からあんまブレません。
上記に基づき、通訳業界内の力関係を逆転させ、好循環を生み出していきます。
そのうち。。。