手元をジロジロ、の巻  その②

意外と反響が少ない、通訳(本番中)ネタ。
前回の「メモ取りの記号をShareします」も、ほぼ反響無し。
あんまおもしろくないんだろうなあ。

推測するに、作者の自己陶酔が透けて見えて、読者に微妙な不快感を与えるんでしょうね。
ちょっと反省。でも継続♪

1.の「投資家が何をメモっているか」について。

訳しながら、投資家のメモの内容を見ます。
その上で、訳に微調整を加えます。

一例。

企業 「売上が10%アップ」
訳 "Sales up 10%"
投資家メモ "Revenue up 10%"

これを見たら、
通訳者 (ふーん、この人は「売上」のことを"sales"ではなく、"revenue"って言うんだ・・・)

と察知し、
次に企業が「売上」と言った場合、"sales"ではなく、"revenue"と訳す、とかね。

もう一例。

自分の訳を、ほぼそっくりそのまま投資家がメモっていたら、なるべく原文通り、正確に訳す。
自分の訳を、大幅にSummarizeし、キーポイントだけメモっていたら、
通訳者 (もしかしたら、この人は要点だけを訳した方が喜ぶのかな)
とかね。
試行錯誤の連続ですが、こうした「ほんのちょっとしたこと」が、指名につながり、やがて大きな差を生む気がします。
IRIS通訳者のみなさん、ぜひがんばってください!



投資家のメモを見ることは、通訳者の英語のお勉強にもなります。
例えば投資家が、通訳者の英訳には無かったような表現を用いてメモっていた場合、
通訳者 (へー、そうやって言うんだ・・・。もーらい♪)
とか。

一例。

企業 「二極化」
D訳 "bipolarization"
投資家メモ "bifurcation"
D (ふーん、そう言うんだ。。)

とかね。

みなさん、ぜひ投資家のメモに注意を払ってみてください。
Commented by makikoai2005 at 2011-10-06 11:25
いやいや、そんなことありませんよ。私は熟読しています!今後も続けられることを期待しています。とてもためになるので。
 コメントは、私の場合、内容に一々「なるほどね~」と納得してしまっているので、逆に書けることがないってことかも知れません。(笑)
Commented by dantanno at 2011-10-06 17:14
ほんとですか?いやあ、ありがたいです。
通訳について感じたことを、開業前になるべくShareしちゃおうと思っているので、これからもよろしくお願いします!
Commented by peko at 2011-10-09 22:49 x
IR通訳を目指しています。とってもためになり、モチベーションが上がります。業界の内情も垣間見ることができ面白いです。これからも頻繁にチェックさせていただきます。
Commented by dantanno at 2011-10-10 01:05
pekoさん、本当ですか?ありがとうございます!
じゃあ、次回はとっておきの(笑)IR通訳ネタにしますね。
こうご期待!!
by dantanno | 2011-10-05 21:02 | 通訳 | Comments(4)

通訳・翻訳者 丹埜 段(たんの だん)のブログです。IRを中心にビジネス・ファイナンス系を専門としています。 通訳会社IRIS経営。http://iris-japan.jp


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